時代の変化と電話代行業界の変化
電話代行というサービスはいつぐらいから始まったサービスなのでしょうか。電話を扱うために設立された日本電信電話公社(NTTの前身)は昭和27年に設立されています。電話代行サービスは、昭和40年代には始まっていたようです。当時、電話代行を行う上で必要な電話転送サービスは、日本電信電話公社が行っていなかったため、企業がその機器を開発し、機器を導入することができた企業だけが電話代行をすることができたようです。
そのため、それほど多くの企業が参入することはできず、利用できる企業も限られたものになっていたと思われます。

電話転送料金で選ばれる時代ではない
現在、電話転送サービスは多くの回線、多くの電話機で利用できる時代となりました。かつては距離が遠くなるほど通話料が高くなっていましたが、インターネット回線や光電話などの普及により、転送にかかる通話料金も全国一律というプランが当たり前となっています。かつては、何十万円と請求されていた通信料が、平成中盤からは一気に安くなってきたのです。
日本国内であれば、距離にかかわらず通話料は同じです。何百通のメールを受信しても、月々のインターネット利用料以上は何もかかることはありません。その結果、これまでは安価な市内通話料という理由で利用されてきた電話代行会社が、一気に日本全国の電話代行業者と競争をしなければならなくなりました。少しでも不満を感じれば、別の業者へ乗り換えることが容易となったのです。転送費用の安さで選ばれる時代ではなくなり、利用者は別の基準でサービスを選択することとなります。
サービス内容で選ばれる時代
では、電話代行の利用者はどのような基準で選んでいるのでしょうか。考えられる項目は下記のようなものになります。
- 電話代行業者に払う利用料
- これまでの実績
- 丁寧な電話応対をしてくれるか
- 自社や業界の専門的な問い合わせに対応できるか
- 希望の時間に電話をとってくれるか
- ずっと話中にならないか(応答率)
電話対応は、人間同士で行うコミュニケーションなので、当然ながらどのような応対をするのかは、気になるところです。自分で電話に出るならまだしも、他社の人間に委託するわけですから、料金だけを請求され、適当な対応をされるかもしれない、電話に出てくれる頻度が少ないかもしれない、といった不安も感じます。
そうなれば、料金よりも品質を求める利用者が出てくるのは想像に難しくありません。上記の項目も、一番上以外は全て電話応対品質を考えた結果、出てくる基準であると言えます。料金で選ぶことがあるかもしれませんが、料金で選ぶとお金以上に大事なものを失ってしまう、と考える人が増えてきていると言えます。
電話以外のコミュニケーションツール活用が必要
電話代行サービスは、電話に出てその結果を利用者に報告するサービスです。しかし、電話に出て、報告さえしていればいい、という時代ではなくなってきています。コミュニケーションの手段が、電話以外にも登場してきたからです。
例えば、「以前、メールで問い合わせをした件についてですが」と言われることは数多くあるでしょう。自社サイトを見てきた方から、電話で質問をされることもあります。
1人1台以上と言われるほどスマートフォンが普及し、様々なコミュニケーションツールが登場しています。日本全国、人がいる場所ならどこでも電波を受信できる環境で、電話するのは緊張する、億劫だ、文字のほうが考えがまとまる、とった人々も多くいます。このような情勢の中、問い合わせに電話という手段だけしか用意しないのはナンセンスであるといえます。
また、電話はお互いがリアルタイムでやりとりを行わなければならないため、電話のやりとりが得意だという人も、会議中や商談中であれば電話をすることはできません(だから電話代行を利用するのです)。しかし、メールやチャットツールであれば、その性質上、リアルタイムでやりとりをする必要はありません。返答に迷えば数分考え、都合が悪ければ数時間後の返信であっても問題はありません。
顧客からの問い合わせに対し、電話以外にも、メールやチャット、SNSなど、様々なコミュニケーションツールによる企業の窓口を提供する。今の時代に求められることではないでしょうか。
また、電話代行業者による報告も、かつては電話やメールが一般的でしたが、今はこれらのツールを用いる企業が多く出てきています。電話応対の結果を、チャットで報告するのです。リアルタイムでやりとりできる電話が一番信用できる、コミュニケーションツールはおもちゃだ、と決め付けることなく、電話代行業者は時代に合わせた変化を始めています。