電話代行のアウトバウンドとは
電話代行サービスというと、電話が掛かってきた内容に関して応対したり、伝言内容を承ったりすると思っている方が多いと思いますが、実際はそれだけではありません。電話代行業者が電話を発信するサービスもあります。電話発信することを「アウトバウンド」と呼びます。
アウトバウンドは、主に商品やサービスを売り込むために電話をかけるもので、B to B、B to Cを問わずに行われています。アウトバウンドについて説明します。

アウトバウンドサービスが行われる目的
商品・サービスを買ってもらう
まず、一般的に思い浮かべるのは、商品やサービスの宣伝で、俗に言う「セールス電話」のことです。自社の商品やサービスを利用でない人に向けて、新たに利用してもらうのが狙いです。通信回線の乗り換え、各種保険の加入などが多くみられます。しかし、営業電話は必ず断るように、という方針の会社や、知らない電話番号からの電話には出ないという方もいて、その多くは成約に至らず、すぐに電話を切られてしまうことも少なくありません。
アフターサービス
その他の目的として、自社の商品やサービスを既に利用している方に向け、その後の感想を求めたり、アフターサービスを行うことがあります。実際の使いやすさを確認したり、消耗品が減ってきた頃に追加購入を促します。
「他社製品よりも静か」と宣伝した掃除機を購入したお客様であれば、「以前より音は静かになりましたか?」とたずねたり、「紙パックはまだ残っていますか?今なら在庫があるので、すぐにお送りできます」といったものです。
商品・サービスの継続的な利用を促すとともに、今後の商品開発の参考にしたり、売ったその後のサポートも責任をもって行います、というブランドイメージを向上する戦略のひとつとして行われています。
その他の目的
各種調査のために数問程度のアンケートに答えてもらう、未払い料金の督促などがあります。
アウトバウンドのビジネスマナー
アウトバウンドは、その特性から高いビジネスマナーを要求されます。内容の一部をご紹介します。
受話器を取って電話を行う前に注意すべき点があります。それは、電話を掛ける前に情報をしっかりと頭の中に入れておくことです。相手の会社名や名前、役職など、言い間違いが起こらないよう確認します。
そして、こちらが案内する内容についても忘れてはなりません。どのような件で電話をしたのか、何を答えてもらいたいのかを明確にしておきます。商品購入を促すなら、値段、機能性、魅力、クロスセルのための関連商品情報などは最低限おさえておくポイントです。
また、相手側が電話に出た後もすぐに用件に移るのではなく「○○の件でお電話」しました、と前置きをおいて相手に準備させるべきです。それに加え、あらかじめ何分程度の通話で終了する予定なのかを案内しておくと、安心してもらえます。
最後に電話を終える際、発信者側から切るのが一般的なマナーとされていますが、アウトバウンドの場合は、相手が切るまで待つほうがより丁寧な印象が残ります。こちらから切る際は、「失礼いたします」と断り、一呼吸おいてからゆっくりと静かに通話を切ります。受話器で電話をする場合は、あらかじめ指で受話器のボタンを押し、完全に切れたのを確認してから受話器を置きます。「ガチャッ」という音が相手に聞こえないようにする配慮です。
オペレーターにとってストレスが高い
アウトバウンド業務は、インバウンド業務よりもオペレーターにとってストレスが高いと言えます。インバウンドとは違い、電話をかける相手の都合に合わせることができないためです。とても暇な時なら、話くらいは聞いてもいいだろう、と思ってくれるかもしれませんが、出かける直前や、急いで行わないといけない作業がある時などは、良い気分にならないかもしれません。電話に出てくれたとしても、冷たく断られることもあります。
ノルマが設定されている場合も多く、ノルマの達成とお客様への気遣い、両面で高いレベルを要求されます。そのため、アウトバウンドを行う部署では、一般的に離職率が高いと言われています。
アウトバウンドは時代遅れ?
近年は、自宅の固定電話などに商品やサービスなどの宣伝目的で電話がかかってくることは少なくなったと思います。一般家庭へ電話をしても話すら聞いてもらえないことも多く、そもそも固定電話がないという家も増え、人々のコミュニケーションが、電話から電子メールへ、そしてチャットやSNSへと徐々に変化をしていることも一因と考えられます。
そのため、アウトバウンドで宣伝するより、メールで送信したり、SNSを使い、多数の人に同時に見てもらうという方法を採用することが圧倒的に多くなっています。
ビジネスの場合は、まだ営業電話は多いと言えますが、こちらも昔と比べて減りつつあると言わざるをえません。少し前に紹介したように、営業電話がかかってきたらとりあえず断るように、と指導しているところも多く、簡単に契約がとれるような時代ではなくなったからです。
しかし、電話が完全に使用されなくなったわけではないので、アウトバウンドも、顧客獲得や商品販売のための選択肢であることに変わりはありません。普段は利用していなくても、効果が見込める状況であれば利用すべきです。